タバコの煙には有害物質がたくさん含まれている
タバコの煙にはタールや一酸化炭素、ホルムアルデヒドなど多種類の有害物質が含まれています。喫煙者が吸い込む主流煙、喫煙者が吐き出す呼出煙、火の付いたタバコの先から出る副流煙があります。副流煙は主流煙より多くの有害物質が含まれており、非喫煙者にも悪影響を与えてしまいます。
依存性のあるニコチン
タバコにはニコチンという成分も含まれています。禁煙したくてもなかなか成功しないのはニコチンに依存性があるからです。タバコを吸うとニコチンが肺に入り、体内に吸収されていきます。ニコチンは吸収されやすいため、肺から脳まで短時間で届くと言われています。
吸収されたニコチンは肝臓などの働きにより、身体にとって無害なコチニンという化学物質へと変わります。コチニンは腎臓の働きで自然に体外へと排出されていきます。血中に含まれたニコチンの半減期は20分から30分ほどとなっています。しかしコチニンは30時間以上もかかります。副作用の無い無害な物質とはいえ、化学物質が長く体内に留まってしまうのです。
ニコチンが頭皮に与える影響
ニコチンは抜け毛の原因になる
喫煙により、ニコチンを体内に摂取すると抜け毛の原因となると言われています。20代からタバコを吸い続けている人は注意が必要です。
自律神経が乱れる
人の自律神経には交感神経と副交感神経と大まかに分けて2種類あります。活発な時に優位になるのが交感神経、休息している時に優位になるのが副交感神経です。双方のバランスが取れているのが望ましい状態です。ニコチンが体内に入ると神経伝達物質のアセチルコリンによって副交感神経が活発になります。
タバコを吸うとリラックスするのはこのためです。しかし、ニコチンが切れるとアセチルコリンが減るため、副交感神経の働きが弱くなります。自律神経が乱れてしまうのがニコチンです。
血管収縮を起こす
副交感神経の働きが弱くなり、交感神経が優位になると血管が収縮します。血管が収縮すると頭皮の血流が悪くなってしまいます。毛乳頭は頭皮の下で毛細血管と繋がっています。毛細血管から酸素と栄養を受け取っているため、血流が悪くなると毛乳頭の働きも悪くなります。
発汗が多くなる
自律神経の乱れによって発症するのが自律神経失調症です。自律神経失調症には発汗が多くなるという症状が見られます。頭皮で発汗が多くなると、蒸れて雑菌が繁殖しやすくなります。かゆみや臭いが発生し、頭皮の環境が悪化する事があるのです。特に雑菌により炎症を起こした頭皮は抜け毛に繋がりやすいため注意が必要です。
育毛剤で対策
20代からの抜け毛予防に良いのが育毛剤です。血流促進作用や抗菌作用、抗炎症作用のある成分を配合する育毛剤があります。ニコチンによる血行不良、雑菌の繁殖や炎症などへの対策が行えます。血行促進作用のある成分として知られているのがセンブリエキスです。センブリという植物から抽出されています。
抗菌作用のある成分にはアロエベラ葉エキスやドクダミエキスなどがあります。抗炎症作用のある成分として知られているのがグリチルリチン酸ジカリウムです。こちらは甘草という植物から抽出された成分となっています。医薬品成分では無いため、副作用の心配は少ないです。
禁煙する
育毛剤を使用している間、タバコを吸い続けていたのでは意味がありません。本気で抜け毛予防を行いたい時は禁煙する事が大切です。禁煙とともに乱れた自律神経を整える対策も必要です。不規則な生活から規則正しい生活へ変えてみてください。睡眠時間が足りない方は十分な時間を取ってください。
運動不足の方は適度な運動を行うと血流が改善しやすいです。発汗が多くなると体内に水分が足りなくなるため、水分補給を行ってください。一気に水分を補給すると汗となって体外に排出されてしまいます。

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